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使用済み職務上請求書の提出について思うこと

今回は、司法書士の仕事の裏側について、少しお話ししたいと思います。

一般の方にはあまり知られていませんが、司法書士は、戸籍や住民票などを職務上取得する際に「職務上請求書」と呼ばれる専用の書類を使用します。

この制度は、相続登記などの業務を円滑に進めるために認められているものであり、その一方で、不正利用を防止するため厳格なルールが設けられています。

そのルールの一つとして、京都司法書士会では、使用済みの職務上請求書を司法書士会事務局へ提出することが定められています。


私が感じていること

私は、この運用について少し複雑な思いを抱いています。

司法書士は、お客様の戸籍や住民票、本籍地など、非常に重要な個人情報を取り扱う仕事です。

だからこそ、私は「必要な人以外には、できる限り個人情報を見せない」という意識を常に持って業務を行っています。

特に私自身は、個人情報保護が強く求められる時代の中で育ってきたこともあり、依頼者の個人情報を第三者が閲覧できる状態になることには、強い抵抗感があります。

もちろん、京都司法書士会がこのような運用を採用している背景には、過去の職務上請求書の不正利用を防止するという目的があることは理解しています。

司法書士として会の規程に従う必要がありますので、私も規程に基づき適正に提出しています。


一方で感じる疑問

ただ、現在の方法が、本当に不正利用防止に効果的なのかについては疑問も感じています。

近年では、DVやストーカー被害などから本人を守るため、本籍地や住所などの情報の取扱いには、以前にも増して慎重さが求められています。

そのような中で、京都府内のすべての司法書士が使用済み職務上請求書を提出するということは、京都司法書士会事務局には膨大な量の個人情報が集まることになります。

情報が集中すればするほど、管理する側の負担も大きくなりますし、万が一の場合の情報漏えいリスクも高くなります。

また、司法書士自身は、個人情報の漏えいなど重大な問題を起こせば、懲戒処分や資格に関わる責任を負う立場にあります。

だからこそ、個人情報は必要最小限の範囲で取り扱うべきではないか、と私は考えています。


他県では異なる運用もあります

私が確認した限りでは、他の司法書士会では、京都と同様の運用を採用していない県会もあります。

そのため、この取扱いが全国共通の制度というわけではありません。

不正利用を防止することはもちろん大切です。

しかし、その方法については、依頼者の個人情報保護や司法書士の守秘義務とのバランスも十分に考慮した制度であることが望ましいと感じています。


最後に

今回この記事を書いたのは、京都司法書士会を批判したいからではありません。

京都の司法書士へ依頼された方の職務上請求書は、このような運用が行われているという事実を知っていただきたいと思ったこと、そして、一司法書士として、守秘義務や個人情報保護の考え方を大切にした制度運用について、今後さらに検討が進むことを願っているためです。

私はこれからも、依頼者の皆様から安心してご相談いただけるよう、個人情報の適切な管理と守秘義務の遵守を最優先に業務へ取り組んでまいります。

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